時は2024年、オタクが日陰者だった時代とは違い、今では漫画やアニメが市民権を得ています。それに伴い町おこしのために、人気キャラクターが使われるようになりました。
例えば…
- 熊本県とコラボをしているONE PIECE(ワンピース)、熊本復興プロジェクト(2016年4月熊本地震)をきっかけに2024年現在も展開中
- 茨城県大洗市と結びつきのあるガールズ&パンツァー(ガルパン)、オタク町おこしの元祖といえばコレ
- 大分県日田市は進撃の巨人の作者(諫山創氏)の出身地であり、ラッピング列車や記念館等がある
- 北海道を応援するのは雪ミク(雪のように白い初音ミク)!規模がでかい!
などなど...大小数えていけばキリがありません。
そんな各地で盛り上がるオタク町おこしですが、鳥取県ももれなく参加しています。有名どころはやはり水木しげるロードでしょうか?*1
鳥取砂丘絡みで選出されたと思われるポケモンのサンドも、知っている人は多いことでしょう。*2
上記作品も気になるところですが、今回は鳥取空港の名前にも採用されている『名探偵コナン』おこしを取り上げていきたいと思います!
鳥取砂丘コナン空港
まず鳥取県には空港が二つあります。
一つは米子鬼太郎空港、もう一つが鳥取砂丘コナン空港です。どちらも漫画にちなんだ名前になっていますね。
今回は名探偵コナン回なので後者を利用したのですが、飛行機から降りると早速コナン君と蘭姉ちゃんが出迎えてくれます。仕事が早い。
空港のロゴはこんな感じ。『砂丘』がいい仕事しています。
空港から名探偵コナンの聖地(作者出身地)まではやや遠いです、そこで空港からシャトルバスに乗りましょう。
目的地は看板に小さく書かれている『青山剛昌ふるさと館』です。シャトルバスの発車時刻はフライト到着15分後(!)となっていますが、実際は20分くらい待っていた気がします。荷物を受け取ってからでも間に合うはずです。
終点の『青山剛昌ふるさと館』までは67分かかります。出発してしばらくは海岸を楽しみ、内陸に入った後に仮眠をとるとよいでしょう。
作者の生まれ故郷、鳥取県北栄町
あれ、『青山剛昌ふるさと館』の紹介じゃないの?と思われた方申し訳ございません。写真がなぜか見つからないので次の説明に移ります(おバカ!)。
話を戻して、鳥取県北栄町は名探偵コナンの作者:青山剛昌先生の故郷です。それゆえ、街には名探偵コナンにまつわる物が数多く設置されているのですが…これがもう異次元なんです。この次の項目から紹介していきます。
とりあえず、北栄町ってどこやねん?何も知らんわ!となる方が多そうなのでグーグルマップを置いておきますね。鳥取市と鳥取空港は画面外右側です。下の地図をぐりぐり弄って確認してみてください。
『青山剛昌ふるさと館』はこの北栄町にあります。正直辺鄙なところにある町ですが、コナン君のお陰で空港直結となっております。コナン君すごい…
あと北栄町はスイカとサツマイモが名産品なので、コナン君はちょくちょくスイカとサツマイモに絡まれます(?)
コナン駅(由良駅)
東京方面から向かう場合、北栄町の玄関口は青山剛昌ふるさと館になるのですが、関西からでは話が変わってきます。鳥取砂丘コナン空港には羽田~鳥取の便しかない(!)のです。時間はかかりますがバス&鉄道を使うことになります。
でもコナン君は仕事ができる名探偵なので、駅でのお出迎えもばっちりです。
名探偵コナンに会えるまち 北栄町
Welcome to CONAN Station.
JR コナン駅
<由良駅>
…なんだか情報が多いですね!
まず北栄町ですがそもそも『北栄駅』というものはありません。かつて宿場町として栄えた『由良宿』という地名から取り、『由良駅』となっているようです。
次に『コナン駅』は正式名称ではありません、あくまで愛称です。銚子電鉄がネーミングライツを売っている感じに近いですね。
なお本来の?看板はこちら。隅でひっそりとたたずんでおります。
無論これだけではありません。駅舎を出てすぐ、決めポーズのコナン君が待ち構えています。江戸川コナンならぬ駅前コナンです。
コナン君感謝の二段階お出迎え、これには全観光客が大喚起。
コナン駅の全体像はこんな感じです。左の横断幕で愛称『コナン駅』の10周年をお祝いしております。
見ての通り小さな駅ですが、名探偵コナン要素がちりばめられております。探し回ってみると楽しいですが、手前のロータリーは意外と利用者多めです。通勤通学の時間は避けましょう。車がひゅんひゅんやってきます。
北栄町町役場
一般的な観光地では無縁の役所も、北栄町では必須の観光スポットと化します。
いる!いる!
町役場の目印であろうのオブジェの横で、美味しそうにスイカを食べるコナン君がいる!!!
しかも別のコナン君が、中に入れと指示を出している!!!!!
え、じゃあ敷地に入るしかないじゃないですか…おじゃましまーす。
…
……
………いたわ
よりによってお前らかーい!!!
ただ、表に案内看板があるのも理解できるんですよ。このジン・ウォッカ像、表通りに面していないため他の像に比べて見つけにくいんです。場所取るし悪役だから道路沿いには置かなかったんでしょうね。
ついでににジン・ウォッカ像の近くにある建物も名探偵コナン仕様となっております。これは完全に占拠されておりますね。
北栄町図書館
役所がコナン君に乗っ取られている以上、他の公共施設がそうなっていてもおかしくはないですね!
こちらの北栄町図書館は由良駅徒歩2分という好立地、駅前の通りに面した施設ということもあり無事乗っ取られました。
上の写真左下にいるのは工藤新一です。誰かと待ち合わせをしている様子。細くて場所をとらないのでおさまりがとても良い。
勿論図書館ですので、本を読むことができます。当然の如く『名探偵コナン』コーナーが設置されております。持ち出し禁止。
コナン通り・コナン大橋
コナン君に名前を譲ったのは由良駅だけではありません。鳥取県道167号もまたその一員なのです。
その名もずばり『コナン通り』!
この通り沿いを中心にキャラクターの像や看板が設置されており、コナン観光の中心ともいえます。先ほどの北栄町図書館もこの通りに面していますね。
下を見ても…
横を見ても…
街路樹を見ても…
名探偵コナンが目に入ります。なんてこった(大喚起)。
更にこの通り上にある橋も名前を与えられております。その名もずばり『コナン大橋』!
元の名前が気になるところですが、調べたところ1999年にはコナン大橋として開通していたそうです。由良駅がコナン駅になる10年以上前からコナンを名乗っていたとは…
コナン大橋には上写真以外にも、レリーフやブロンズ像が設置されています。紹介しきれないので、気になる方はご自身で!
コナンの家 米花商店街
こちらは漫画を再現して作られた施設です。写真はそのうちの一つである工藤宅、それなりに立派なご自宅ですねえ。
他にも喫茶店やキャラクターグッズの店もありました。敷地の奥の方には巨大迷路があり、工藤宅の前にいても聞こえてくるコナンのメインテーマ…。あたりが静かな住宅街なだけに響きますなあ!
こちらは同じく『コナンの家 米花商店街』の前に設置された平次と和葉の像。向かって左側が観光施設で、右側はごく普通の生活の場です。うーんのどか。
他の観光地にも言えることですが、観光地は地元の方にとっては生活の場です。カメラを持つときは周囲の方に配慮をしましょう。特にこの付近は通勤通学の通り道になります(県道なので)、早朝に歩いていると道路越しに声をかけられました。不審者じゃないですよー!
おわりに
鳥取県北栄町はご想像の通り、過疎化の進む地域です。
2024年の時点で人口は15000人を切っており、町内の二つの駅(由良駅と下北条駅)はどちらも無人駅となっております。
実際に名探偵コナン推しが目立つのは県道167号周辺なのですが、それでも駅や図書館や町役場まで作り変えて反対が出ないのか、正直気になりました。そこで地元で働く人に尋ねたところ『人がいないから反対はなかった(気がする)』というご返答を頂きました。
確かに休日になると、名探偵コナン目当てと思われる観光客を見かけました(海外の方もいらっしゃいました)。空港からのシャトルバスも北栄町まで伸びています。詳しくは知りませんが、この地域にとっては良い手法だったのでしょう。
何より私自身、空港シャトルバスで北栄町まで来て、こうして記事にしていますからね。青山剛昌先生さまさまです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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